H.S2023年度入社
制御 ソフト設計
クライアントからの要望を実現すべく
複雑なプログラミングと、日々格闘
半導体製造装置の設計グループにて、半導体用シリコンウェーハ洗浄装置のソフト設計を担当し、今年で2年目になります。パーティクルと呼ばれる、シリコンウェーハ上の小さなゴミを取り除く装置がうまく作動するよう、装置を制御するプログラムを構築する業務が主です。
クライアントによって洗浄装置に求められるオーダーはさまざまで、例えば「薬液を自動供給する機器を追加したい」「装置内ランプの点灯・点滅の種類を増やしたい」などのご要望を受け、それを叶えるためのプログラミングを検討します。一から作る新規のプログラムと違い、既存のものに追加する形となるため、追加する側とされる側、両方の仕様を細部まで理解しなくてはなりません。些細なことがきっかけでうまく作動しなくなってしまうこともあり、本当に難しく苦労しています。
失敗を繰り返しながらも、入社後半年ほど経ったころには、一人で案件を任せてもらえるようになりました。先輩のご指導を仰ぎながらも、初めてプログラムを完成させられた瞬間のことは、今も忘れられません。設計には1ヶ月という長い時間がかかり、“生みの苦しみ”を味わったこともあって、達成感は格別でしたね。

プログラミング自体はPCの前で黙々と行う作業ですが、それ以外にも出荷前装置のソフトの動作確認や、新しく造る装置の仕様書チェックなども行いますので、1日中バタバタしていることも。私は大学と大学院で情報工学を学んできて、じっくり腰を据えて研究やレポートに取り組むことが多かったのですが、案外色々と同時並行で進める方が性に合っている気がします。自分の真の適性は、いざ仕事を始めてみないと意外と分からないものなのかもしれません。
社会人になりたての頃は、月並みですが「何が分からないのかが、分からない」という状態で、困り事を自分一人で抱え込んでしまいがちでした。1年経った今では「これはいつまで悩んでいても解決しないな」と見極めがつくようになり、分からないことは積極的に周りの先輩方に聞くように。幸いなことに弊社は上下の垣根がなく、風通しの良い社風ですので、何でも気がねなく相談できる雰囲気です。
この春から後輩が入ってきたとはいえ、部署内ではまだまだ新人かつ数少ない女性の設計社員ということで、周りから注目されることがないとは言えません。しかし、温かく見守ってくれる環境だからこそ、甘えずに精進しなければと気を引き締めています。いずれ私が新人を指導する立場になったときは、先輩方にしていただいたように、困ったり迷ったりしている後輩を見逃さないようにしたい。それには、何よりも広い視野を持つことが大切になってきますので、今後も自分だけでなく周囲にも気を配りながら、1日1日の仕事に取り組んでまいります。
