J.Y2021年度入社
資材調達
あらゆる知識や経験を総動員し
日々、“最適解”を探し続ける
私の所属は資材調達グループ加工品部門で、自社製品を作るために必要な部品の調達を行っています。グループ内は、モーターやねじなどの規格品を扱う購入品部門、図面から新たな部品を作る加工品部門、そして部品購入品、加工、組立を一括で依頼するユニット品部門の合計3つに別れ、私の担当は2番目の加工品調達です。
設計部が作成した図面をもとに取引先に発注し、完成した部品を期日通りに納めてもらうまでの工程管理が主な業務で、まずは図面を読み込んで発注先を選定するところからスタート。発注している部品は主に金属製と樹脂製があり、取引先にもそれぞれ専門分野があります。私は入社後2年半ほど金属部品を担当しており、約30社とお取引がありましたが、その後現在の樹脂部品に移ってからはまた別の会社さんを一から覚え直す必要があり、大変でした。取引先には当然各社ごとに得意分野があり、特殊機器を用いた細かな加工に長けているところもあれば、納品スピード、低価格といった強みを持った会社などさまざま。そのような個性を見極め、「この部品を作るならA社」と正確にジャッジすることが重要になってきます。「新しいマシンを導入した」「ベテランの技術者が定年退職された」などその時々で取引先の動向も変化しますので、打ち合わせやこまめな訪問を通じて、常にその会社さんの最新状況を把握するように努めています。

この仕事の一番の魅力は、日々の経験によって調達スキルがどんどん向上し、より効率的に業務を推進できるようになるところです。毎回オーダーメイドの部品を作るので、数を重ねるごとにさまざまな加工知識を身に付けることができ、求める精度や価格にぴったりはまる製作会社を見つけられた時は気持ちがいいですね。
しかし時には、大きな失敗もありました。金属から樹脂部品へと移ったばかりの頃、私が手配した大型の樹脂フレームに不具合があると連絡を受け、急いで現場へ。確認すると確かにフレームに反りが見られましたが、その現象は前にも一度対応したことがあったため「今回も同じだろう」というくらいの気持ちで、その場で対応することにしました。しかし製作会社の方を現場に呼び調整してもらうと、その部分は直るものの、今後は別の場所に反りが出てしまい…。おかしいと思いよく調べ直すと、原因は実は別のところにあったことが判明しました。結果、客先はもちろん、取引先や社内の他部署のメンバーにも余計な時間を割かせることとなってしまい、自分の見込みの甘さを猛烈に反省しました。その後は初心に帰り、小さな事象でも多方面から原因を調べ、考え抜いてから行動するように心がけています。
また、資材調達は設計、生産管理、製造などさまざまな部署の社員や、各取引先の担当者など数多くの人と関わる仕事です。難しいお願いをしたりされたりも日常茶飯事なので、いつも“持ちつ持たれつ”の精神で、なるべく依頼は断らないように。図面や部品と向き合うだけでなく、実は折衝や交渉といったコミュニケーション能力もとても大きな武器になります。元々私は人との関わりがある部署志望だったこともあり、そうした“人対人”の調整にも楽しんで取り組めています。今後も経験を重ね、取引先と力を合わせてより良い部品作りを提案できるようになっていきたいです。
