M.Y

PersonSHIBAURA MECHATRONICS CORPORATION

M.Y2019年度入社

知的財産

コツコツと地道な努力を積み重ね
「知る=楽しい」を体現できる仕事

私は技術本部知的財産グループに所属し、主に半導体製造装置に関する特許出願・権利化活動やパテントクリアランス活動を行っています。パテントクリアランスとは、自社製品が他社の保有する特許権を侵害していないか確認する作業のことです。その他、技術部門から依頼を受けて最新技術のトレンドなどの動向調査を行うこともあります。
特許出願業務は、まず「自社の技術のうち、何が新しく権利化できそうか」を探ることから始まります。技術担当者から定期的にヒアリングを行い、今どんなものを作っているのか、技術上の新しい試みはあるかなどを把握。半導体製造装置に関する特許については、特許庁が出す新着公報を日々こまめにチェックしており、権利化できるかできないかの“嗅覚”を研ぎ澄ませるようにしています。
いざ「やりましょう」となったら、特許事務所と協力して出願書類を作成。もちろんすべての出願が通るわけではなく、特許にできないとの判断がなされる場合もしばしばあります。(専門用語で「拒絶」といいます。)その場合、拒絶理由通知に対して反論できる点はないかを検討し、応答方法を考えるのですが、ここが一番の悩みどころで、理路整然とした応答文書が完成するまでに何度も書き直しすることも。苦労した案件であればこそ、無事に特許査定をもらえた瞬間は最高に嬉しく、大きな仕事のやりがいを感じますね。

企業の知財部門というと、法学部などで法律を学んだ方が配属されるイメージもあるかと思いますが、私は理系出身で、生命化学、応用理化学といった分野を専攻していました。知財という仕事に興味が沸いたきっかけは、大学や大学院での特許や知的財産権に関する授業が面白かったことと、研究室で技術文献として参考にするために特許を調べる作業が楽しかったこと。コツコツ調査すること自体が好きで、向いているかもと感じたのです。
実際に仕事をしてみると、最新の特許情報が掲載されている特許庁から発行される公報をたくさん読んだり、延々と文章を作成したりとやはり根気がいる地道な作業が多いです。特許法をはじめとする諸外国の法令やその改正にも随時アンテナを張っていなければなりませんし、勉強がずっと続くような感覚です。幸い、私は「知るのが楽しい」と思える性格のようで、グループ内の先輩後輩と切磋琢磨しながらとても充実した毎日を過ごしています。

私が考える知財部門の理想の在り方は、単純に発明を権利化するだけでなく、それらが生み出される前のもっと上流、すなわち経営ビジョンを踏まえた事業戦略を策定する段階から携わっていけるようになること。これからも勉強を重ね、より専門性を高めていき、将来的には知的財産を通じて事業戦略にも関われるポジションに立てるようになれたらと思います。